作品のトランスジェンダー役を当事者に

「映画作品などのトランスジェンダー役は当事者の俳優に」

 こうした動きや議論が近年世界的に広がりつつあります。

日本でも当事者が演じる短編映画も公開しています。

トランスジェンダーの当事者は俳優としての活躍の場が少なく、映画内のトランスジェンダー役は現実よりも劇的に描かれがちです。

「喜劇的から悲劇的に寄ってしまうことが非常に多く、社会で異質な存在としてしか描かれない」

と映画監督でバイセクシュアルの東海林監督は語っています。

監督の作品では劇的ではない日常と心の機微を丁寧に描いています。

同映画に出演する俳優のイシヅカさんもトランスジェンダーであり、「当事者性というより、エンタメとして消費するような取り上げ方しか私は見たことがなくて、嫌な気持ちもあった」と打ち明けています。

海外でも当事者が演じる作品が増えてきているが、それでもエンタメとしての扱われ方には疑問を感じる場面が多い。

しかしながら、国際映画祭では女性監督やマイノリティーの作品を意識的に取り上げる傾向にあります。

日本ではまだ作品の数も少なく、内容的にも周回遅れとの見方もあります。

前東京国際映画祭ディレクターの矢田部さんは

「映画だけでも現実より先行してほしい。寛容な社会の実現には作り手の責任は大きく、受け手の理解や柔軟な発想も重要です。」 と話しています。

(朝日新聞より引用)

まだまだ過剰な表現でエンタメ要素が多いトランスジェンダー関連の作品が多いですが、少しでも早く

現実像が描かれた作品が増えればと思います。

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